真に健全で個性豊かな人間教育の樹立

学校法人 武南学園 武南高等学校

水泳 全国チャンピオン 

水泳部 2015年10月15日

競泳自由形50m

 

彼が高校チャンピオンになれた理由

 

水泳部の荻野くんが、第70回国体育大会において、

50m自由形 第1位

100m自由形 第2位

400mメドレーリレー 第1位 に輝きました。

水からあがっても爽やかな荻野くんに、水泳との出会い、武南での3年間、今後の抱負を語ってもらいました。

水泳を始めたのは4歳の時、5歳年上のお兄ちゃんがプールに行く通う姿に憧れて、母親に「ボクも~」とねだったのが最初だそうです。小学校5年生から本格的に選手コースに進み、徐々に頭角を現し、水泳を中心に自分の”青春”を考えるようになりました。武南高校を選んだ理由は、通うスイミングスクールからも近く、勉強との両立に力を入れている高校だったからだそうです。毎日2時間、4000メートルから多い日には6000メートルも泳ぐという荻野くんが、まず高校生になって心がけたことは、正しい生活習慣を意識的に身につけるということでした。家に帰ってから勉強するというのは、「言うは易く行うは難し」ならば、勉強は学校で徹底的にやってしまえばいい。彼はそう心に思ったのだそうです。授業はとにかく大切にし、休み時間も工夫して勉強時間にあて、大会で学校を休まなければならない時はクラスの仲間にノートを写させてもらい、わからなくなる前に先生や友人に聞きまくったのだそうです。選抜コースでも十分にやっていける学力だってありましたが、「決めたことはしっかりやり遂げて力を伸ばしてきた生徒」水泳部顧問の先生がそう言う通り、進学コースで自分の勉強のスタイルを守り抜きました。高校2年の時には、決勝に残れなかった種目でも、オフにコーチのアドバイスを信じて練習に励み、高校3年生のインターハイの決勝の舞台へ駒を進めることができました。その試合では惜しくも2位となり、2位の悔しさだってしっかり味わいました。

そして、迎えた高校時代最後の大きな試合、国民体育大会

”国体でリベンジ”という、これ以上ない舞台に荻野くんは立ちました。

決勝まで勝ち進み、決勝戦ではインターハイで負けたあの選手もいました。

ドキドキ…と高まる鼓動…

決勝戦の前の緊張感は、泳ぐ距離に比例して研ぎ澄まされているように観客にも伝ってきます。

場内が静まり…

Ready? 

ドーン!

息継ぎも1回だけという競泳50メートル。選手ほぼ一線でゴールに向かいます。

うわ~!

きゃ~!

…………どうだったの~?

…………

よ~っし!勝った!!!勝ったぞう~!!!

 

緊張の解けた選手たち。

共に極限まで自分を追い込んで決勝の舞台に立つ良きライバルは、水泳を通じて知り合えた最高の仲間に違いありません。

それだからといって、いえ、それだからこそ、簡単に勝利を譲るわけにはいかないのです。

 

 

高校時代最後の大きな大会で、荻野くんは、夢の全国チャンピオンになりました。

185センチという恵まれた体、そして、何よりも彼の魅力は、「スタートが下手だ」ということです。下手…ってどういうこと?と思われるかもしれませんが、スタートの反応で他の選手に離されても、一番でゴールできる。ということは…もし、スタートが上手くなれば…どんな世界が広がるでしょうか?

「オリンピック出場公認記録にはあと1秒足りません。」

荻野くんには大学ですべきことがはっきりと見えています。大学で鍛え、その先の世界を、今、しっかりと見据え始めているのです。

 

驕ることなく、真摯に夢に向かう若者の姿は、話を聞いている我々まで元気にしてくれました。

おめでとう!これからも応援し続けますよ~!