真に健全で個性豊かな人間教育の樹立

学校法人 武南学園 武南高等学校

本物より本物らしく

2017年12月24日

2学期の終業式が行われました。校長先生は次のように話されました。

「2学期は今日で終了します。皆さんはどのくらい文武創造を意識して実践しましたか。とは言っても中々創造力というものは簡単に身につくものではありません。どのようにするのが良いか話したいと思います。

皆さんは『守破離』という言葉を知っていますか。武道や芸術で使われる言葉です。

『守』は守る、基本の型を習い身につける段階です。

『破』は破る、型を破り応用する段階です。

『離』は離れる、それらに創意を加え、自分独自のものを創造する段階です。

これは勉強や、部活などを創造の段階に到達させるために必要なステップ表しています。今回は第一の『守』について話します。

『守』は型を習って身につける、と話しました。よく『型破りな』と言いますが、それは型が身についているからこそできることです。基本ができていないものを応用できるはずもありません。基本はとても大切です。

では、基本を習う、型を身につけるときはどういった心構えであるべきか。

8年ほど前、NHKのドラマ『坂の上の雲』で、本木雅弘さんは海軍の軍人を演じました。この役を演じるために海上自衛隊の軍人の所作を学びに行ったそうです。役作りの勉強の様子を見ていた私の長男は『役者ってすごいんだ。本物より本物らしくやるんだ』と驚いていました。

これは勉強でも部活動でもそうです。学ぶというのは、本物より本物らしくまねをすることです。そのように型を守る心がけがないと身につきません。そしてこの第1段階の『守』がなければ創造力を得ることはできません。

本物より本物らしい、本番より本番らしい、そのような真剣な学び、実践をしましょう。そしてその型を破り、型から離れ文武創造を実現して下さい。」

 

人とは違う、特別を目指す人こそ、基本が大事です。いきなり特別にもなれません。やるべきことを1つずつしっかりやっていきましょう。