教師としての心がけ その3 |
2012.05.06 |
---|
他人を感動させようとすれば…
毎朝、校門に立って、「おはようございます。」と、生徒一人ひとりに声をかけていらっしゃる校長先生が語る教師として心がけていることの最終回です。
③共感を得る努力をすること
共感を得る努力をすること、生徒に話をする時にいつも心していることです。どんなに高邁な話をしても生徒が共感しなければ絵にかいた餅にすぎません。リンカーンはゲチスバーグの演説で政治の在り方を平易な言葉で語りました。たくさんの聴衆を前にして思いを込めた短い演説でしたが、後に演説の手本となりました。「他人を感動させようとすれば、まず自分自身がこのことに感動できなければならない」至言と思い、心しています。
いかがでしたか?
社会科教員らしい校長先生のお人柄に触れていただければ幸いです。
教師としての心がけ その2 |
2012.05.05 |
---|
組織は異質な者が一緒にあって動き出す
校長先生が語る『教師として心がけていること』 その2回目をお送りします。
②異質なものを受け入れること
異質なものを受け入れること、これは大変難しいことです。同質な中に身を置くことは心地良いことですが、それはやがて閉鎖的になり、排除の論理となります。アメリカの鉄鋼王カーネギーの墓碑に次のような一説が刻まれています。「自分より優れた者を自分の周囲に集める術を心得た者がここに眠る」組織は異質な者が一緒にあって動き出すものです。組織発展の礎と自問しています。
明日は最終回です。
教師としての心がけ その1 |
2012.05.04 |
---|
教師として心がけていること その1
1年生が入学して1カ月が経ちました。クラスから笑い声がもれてくると…安心します。
校長先生は、早朝、各クラスを巡回され、生徒達に気さくに話しかけられています。
「教師として心がけていらっしゃることはなんですか?」
とお尋ねすると、次の3点をあげられました。
①教育に関する精度の高い情報を得ること
精度の高い情報を得ること、教育の営みに不可欠のことです。優れた実践を学び、必要ならば先進校を訪ねて教えを受けることです。幕末、吉田松陰ほど国内外の確かな情報を有していた人はいません。萩城下で幽閉の身でありましたが、高潔な松陰を慕って各地から人が集まりました。松陰の元には「飛耳長目」という和綴じ冊子が置かれ、松陰を訪ねた人たちはここに国内外の情報を書き込みました。囚われの身でありましたが、確かな情報を得て松陰の考えは的確でした。やがて松陰に学んだ人々が新しい国家建設の原動力となりました。松陰は確かな情報の収集に努めましたが、同時に自らの情報発信を行ったことは言うまでもありません。
明日に続きます。