真に健全で個性豊かな人間教育の樹立

学校法人 武南学園 武南高等学校

『どんな男になんねん』英保先生のオススメ

2020/05/06

「本を読まないとだめだよ」

私が、高校3年生の4月に現代文の成績をあげるためにどうすればいいのかアドバイスを国語の先生にもらいに行ったときに言われた言葉である。いよいよ受験の年になり、まだまだ受験勉強を真剣に始めていたわけではなかったが、自分自身の弱点を考えたときに課題は「数学ⅡB」と「現代文」ということはわかっていた。国語の先生にアドバイスをもらったが、本を読む時間なんてないし、そもそも恥ずかしい話だが、それまで国語の授業以外で本を読んだことがなかった。結局、本を読むように勧められたが、本なんか読んでいる場合ではないと思い、現代文の解き方のテクニック的なものを予備校の講師から教わり、身につけただけで、入試を乗り越えた。テストでの得点を取るために問題文を読んでいただけなので、当時の私は本の素晴らしさなどは全く理解していなかったと思う。

大学に入り、時間的な余裕も出てきたこともあり、本を読むようになっていった。ジャンルは様々で、私自身の専門の経済の本はもちろん、小説、人類の誕生、生物の進化、歴史、偉人たちの物語、スポーツに関するものなどである。本から得た知識は膨大で、この歳になって本の素晴らしさが少しだけわかったような気がする。

今回、紹介する本は、関西学院大アメリカンフットボール部の監督である鳥内秀晃氏が書いた「どんな男になんねん」である。鳥内監督はこの春に28年間の監督生活を終えた、アメフト界では知らない人はいない名監督である。一昨年、世間で連日報道された悪質タックル問題の被害者側としてマスコミにたびたび登場していたので、顔を見れば見たことのある人もいると思う。この関西学院大学アメリカンフットボール部は日本のアメフト界を間違いなくリードしてきたチームで多くのフットボーラーの憧れのチームである。このチームに長らく携わり、大学日本一を決める甲子園ボウルで何度も勝利している監督はどのような考えのもとチームを指揮してきたのか興味深かったし、また他のスポーツにも通ずるところはあるし、強い組織とは何なのかというような経営やリーダーの在り方を示した本でもあった。時代とともにもちろんアメフトの戦術などは変化していくが、柔軟に対応し、進化し続けているチームはなんなのか。アメフトに興味がある人はもちろん持ってない人も興味深く読めるのではないかと思う。

≪1年生の皆さんへ≫

例年であれば、このGWの時期は新しい高校生活にそろそろ慣れてきて、勉強に部活に意欲満々な時期だと思います。しかしながら、現在はクラスメイトの顔はもちろん担任の顔すら忘れている人もいると思います。コロナがある程度、収束し、6月から通常の学校が再開されることを願っております。

私は現代社会という科目を担当しています。1年生のいくつかのクラスを受け持ちますので、教室でみんなと一緒に勉強できることを楽しみにしています。

そして、部活についてですが、何に入るか迷っている人、高校からの新しいスポーツを私といっしょにやりませんか。

「アメリカンフットボールをやろう!」